心理学の実践方法

他人に振り回される心理学的な理由と振り回されない方法2つ

2016年12月21日

お子さん、家族、恋人や職場の上司・部下等に振り回されると感じる人は多いです。

自分を振り回す人と一緒にいると非常に疲れますし、イライラしてきます。

しかし、同じ環境でも振り回されると感じる人もいれば、全くそう感じない人もいます。

この記事では他人に振り回される理由と、その対策を紹介します。

振り回される心理学的な理由

理由はシンプルで、相手の期待に応えたい思い・相手の言うことを聞いてあげたい思いが強いからこそです。

相手優先・相手中心ではなく、自分に軸を置いて自分の思い、やりたい事、言いたい事を優先させれば相手に振り回される感じは一切ありません。

ただ振り回されるタイプの方は、自分でも無意識のうちに相手に合わせる傾向が強いです。人からどう思われるかも気になりやすいので、疲れます。

また上記の理由とは関係なく、不快なコミュニケーションのパターンとして、心理学的にゲーム分析というプログラムが系統立てられています。上記の理由に該当しない方はゲーム分析とは|不快なコミュニケーションのパターンを掴み、変える心理学の記事をご参照下さい。

解決策

解決策は大きく2つあります。

  1. 軸を自分に置いて、相手よりも自分を優先させる。
  2. 意識の方向性と行動を変える。

1は「私はこう思う、こうしたい」と自分を明確にして、自分で決断していきます。その責任も自分で負う必要がありますが、振り回される感覚は無くなります。

シチュエーションによって2の方法が適切な場合もありますので、振り回される相手毎に具体的に解説します。

子どもに振り回される場合

例えば不登校のお子さんが1日家にいると子供の事が強く気になり、一挙手一投足に目が向いてお子さんに振り回される感覚が出てきます。

お子さんも親の目が常に自分に向いていると感じられてプレッシャーですし、親御さんとしても疲れます。

子どもに意識・注意が向き始めたなと思ったら、注意を別のことに向けて必要な事に手を付けます。掃除、選択、食事などの必要な家事や、仕事やアルバイトに精を出すのも良いです。すると、ご自身の意識は行動した事に対して向いますので、お子さんに振り回される事は無くなります。

心配な気持ちはあると思いますが、振り回されると感じる時は、朝起こした後の判断はお子さんにまかせて、ご自身のやるべき事に意識を向けていくのが良いです。その上で、学校以外の社会との繋がりは取りやすくしておくことも大事です。友達と自由に遊ばせたり、塾に行かせているうちにお子さんの気持ちも動いていきます。

上記以外であれば、子供の期待に無理に応えようとしていないか、子供に嫌われまいとして子供の言いなりになっていないかどうか振り返ってみて下さい。もしそうであれば、ご自身の思いや言いたい事を優先させます。

職場の上司に振り回される場合

朝言う事と夕方に言う事が違う上司や、指示通りにやっても「それは違う」という上司もいます。無能な上司に当たった場合は振り回される感覚も強いと思います。

この場合は、あなたの問題ではなく、上司の問題なので自分の問題と相手の問題は分けて考えると気が楽です。

また、終業間際に仕事を頼んできたり、期日までに処理仕切れない仕事をふってくる上司もいます。あまりにも仕事を抱えすぎるとあなたが壊れてしまいますので、出来ない事は出来ないと明確に伝えることも大切です。

その他、1度上司からきつく叱られると、仕事中常に「また叱られるのではないか?」と気になって緊張感が続いてしまうケースもあります。

その場合、ご自身の意識が上司に向き始めたなと感じたら、目の前の仕事に意識を向けていくのが良いです。上司に注意されないために仕事をしているのではなく、良い仕事をする事に意識を向けて行動していきます。そうすると、振り回されるとは感じませんし、余計な緊張感も無くなります。

恋人に振り回される

恋人に振り回される場合は、相手に嫌われたくなくて相手の言いなりになっていたり、「良い恋人でなければ」という思いが強いかもしれません。

恋人の期待に応えようという思いが強く、「止めて」と言えなかったり、LINEの返信も即レスしないといけない思いが強いと振り回される感覚が強くなります。

LINEの返信は自分のタイミングで行ったり、「自分はこう思う」「こうしたい、これが欲しい」「これは止めて欲しい」等、ご自身の思いを是非大切にしていってあげて下さい。

また、依存傾向が強いと、どうしても振り回されやすくなります。依存心が強いと感じる方は、共依存の仕組みと劇的に克服する3つの方法の記事をご参考下さい。

どうしても彼氏彼女、元カノ、友達などに振り回される場合

上記の方法でクリアにならない場合、無意識のうちに根付いている価値観が影響しているケースもあります。

これは育ってきた環境が大きく影響しているのですが、例えば両親を手伝う・助けることで愛される機会が多いと、役に立たなければ愛されない、役に立たない自分には価値が無いという思いが無意識のうちに根付いていて、助けを求めてこられるとそれに応じてしまうケースがあります。

特に元彼や元カノなどの元恋人が助けを求めてこられるとそれに応じてしまい、本意ではない関係性が続くことがあります。助けに応じながらも、自分の本音とは反しているので、はっきりいってこれはしんどいです。

この場合は、

役に立たなければ愛されないという思いを少し緩め、少々わがままを言っても愛される人もいるという新しい見方を増やして、問題のネックになっている価値観を緩めていく

のが王道です。どうしてもひっかかる方は心理カウンセリングでクリアにしていくのがお勧めです。

まとめ

上記の方法で相手に振り回される相手次第の状況ではなく、自分次第の状況を作れます。ただ、嫌な人と関わると、どうしてもストレスや影響を受けます。そんな人との関わりは必要最低限にしておくのが一番です。

他人に振り回されていると感じだしたら、意識の方向とご自身の行動を変えていくことで、自分次第の状態を作れます。ストレスやイライラも大きく減りますので、是非実践してみて下さい。

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  • この記事を書いた人

井上 隆裕

ジョイカウンセリングスクール代表。福岡にて心理学・コミュニケーションセミナー、心理カウンセリングを実施。2004年よりプロとして活動してます。プロフィール

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