心理学の実践方法

受け身な自分を変えるために今すぐ出来る方法3つ

2017年3月15日

「受け身」な部分は、誰にでもあるものだと思います。

ただ、受け身の姿勢が強いと、指示された期待に応えようとしすぎてオーバーワークで心身を壊してしまったり、いじめられやすいというデメリットもあります。(攻撃されても反撃できなかったり、自分から助けを求めたり、アピールすることが苦手なため)

無意識のうちに自分が言いたい事や、やりたい事を抑え込む心の癖があると、何かがおかしいという感覚も出てきます。

また、統合失調症の方が回復を目指す時、「受け身」な性格傾向を変えていくと良いと言われる事もあります。

統合失調症の性格の最大の特徴は、受動性。自分から主張したり、かかわりを持ったり、不満を訴えたりすることが少なく、相手から望まれれば応じるという受身的な行動が多い。これは、「させられ体験」や悪口や命令が聞こえる幻聴などの症状に見られる受動性に通じている。

引用元:統合失調症(岡田 尊司著)

この記事では、受け身でしんどさを感じる時、それを改善していく方法を紹介します。

自己理解を深める・自分を明確にする

なぜ自分自身をより良く知る必要があるかというと、受け身を脱出するためには

自分はこう思う、こうしたい、これが好き、これはやめて欲しい

という自分がどうか?を明確にする必要があるからです。

とはいえ、親しい人であっても、いきなり面と向かっては言いにくい事もあるかと思います。始めは言えなくてもOKですので、まずは「自分はこう感じているんだな」と自覚する機会を増やしていく事が大切です。

そのために、日記をつけてみるのもお勧めの方法です。その日あった事に対してこう思った、こう感じたという事や、気付いた事等を文字に起こしていくと、自分自身を客観的に見つめられます。1行2行でも、つけるとそうでないのとでは大違いです。

自分はどう思うか、どう感じたか、何が欲しいか、何をしたいか、という自分自身を今まで以上に意識してみる事が、受け身から抜け出す大切な一歩です。

ただ、自分がどう思っているか、自分でもよくわからないという方もいます。その場合、本人も気付いていない無意識にある価値観として、役に立たなければならない、または、しっかりしなければならないという思いが根付いている場合が多いです。

この場合上記の無意識に根付いている価値観に気付き、それを緩めることが先決になります。

次のような家庭環境で育つと、自分でも無意識に自分の思いを抑え込みがちになります。

親のしつけが非常に厳しかった

例えば何を言っても親から言い返されたり、怒られないように親の顔色を伺う機会が非常に多いと、どうしても自分の思いは抑え込み、しっかりしなければならない(良い人であらねばならない)という思いが根付きやすいです。こう思うことで何とか親から愛されようとするためです。

この価値観が根付くと、自分の本音を抑え込み、自分がどう思うか・どうしたいかよりも他人を優先するため、結果として自分自身が見えなくなります。

幼い時に甘えられなかった

例えば幼い時に兄弟姉妹で比較されて甘えられなかったり、親のグチの聞き役で甘えられなかったりすると、役に立たなければならない(役に立つことで愛されるんだ)という思いが根付く場合があります。

こうなると自分がどう思うか、どうしたいかはさておき、他人を優先するクセがつくため、結果として自分自身が見えなくなります。

上記のいずれかに該当する場合、まずは無意識にある自分を縛る価値観

  • しっかりしなければならない
  • 役に立たなければならない

に気付き、それを緩める

  • →しっかりした方がよい
  • →役に立った方がよい

自分がどう思うか、どうしたいかが浮き上がってきます。自分自身が明確になった結果として、受け身の行動が減ります。

細やかな所から自分で決めていく

「誰かに自分の事を決めてもらう」機会が多いと受け身ですが、「自分の事はすべて自分で決める」機会が増えると能動的になります。

何を飲みたいか、食べたいかという日常の些細なところから自分で決める機会を増やすのが良いです。友人と食事に出かける時も、3回に1回くらいは「今日は私はこれ食べたい」と、自分の意思を伝える機会を増やしていってみて下さい。

もちろん、どの学校に行きたいか、どの職場で働きたいかという自分の進路も、自分で決めるべきです。

ただ、職場を辞める決断をする時は、うつ状態の時には正常な判断が下せない事もあるので、ある程度回復してからどうするか決断するのをお勧めします。

どうしても決められない時は、「今は決めない」という選択肢を取るも1つの方法です。

ちなみにまとまった期間1人旅に出ると、何もかも自分で決める快感を味わえます。

たとえささいな選択であっても、頻繁に行うことで、「自分で環境をコントロールしている」という意識を、意外なほど高めることが出来る。

シーナ・アイエンガー(大学教授)

自己肯定感を高める

自己肯定感とは、自分自身にOKを出せる感覚の事です。

自分自身を大切に出来る感覚でもあるので、自己肯定感が高いと仕事を過剰に引き受けて自分を壊す事もありません。

適度に自己肯定感が高まっていると、新しい自分の目標を見つける余裕も出てきますし、気になる人に話しかけれたり、自分からアクションを起こす積極性も高まります。

自己肯定感を高めるためには、周りの環境も大切です。暴言や暴力、自分に対して否定的な接し方をする人とは距離を取るべきです。親や家族が過干渉なのであれば、距離を取って1人暮らしを目指すのも良い方法です。

具体的な方法については、自己肯定感が低い原因5つと、今すぐ出来る高める方法11個の記事を参照下さい。

まとめ

受け身を改善する方法として

  • 自己理解を深める・自分を明確にする
  • 細やかな所から自分で決めていく
  • 自己肯定感を高める

の3つを紹介しました。

世間的に、「前向きである事」や、「積極的である事」は良しとされ、受け身である事は良くない評価を下される風潮があるかと思いますが、受け身な部分は大なり小なり誰の中にでもあるものだと思います。

受け身で苦しい方は、受け身の部分をゼロにするのではなく、減らしていく感覚で取り組んでみて下さい。

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  • この記事を書いた人

井上 隆裕

ジョイカウンセリングスクール代表。福岡にて心理学・コミュニケーションセミナー、心理カウンセリングを実施。2004年よりプロとして活動してます。プロフィール

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