心理学の実践方法

休む罪悪感が出る心理学的な理由と楽にする方法4つ

2021年2月5日

休む罪悪感が出る理由は、大きく次の3つです。

  • 頑張る、働くのは良い事という意識が非常に強い
  • 何もしたくない、なまけたい、ゆっくりしたい自分を受け入れていない
  • 環境や周囲の人の影響

休みたいのに休めないのは、非常に辛いです。無理して動いてしまうため過労につながり、限界を超えると心がオーバーヒートして動けなくなります。

また、身体は休めていても焦りや不安感が強いと頭であれこれ考えてしまい、休んでいるけど休めていない状態にもなります。

この記事では休む罪悪感が出る心理学的な理由と、楽にする方法を4つ解説します。

動画での解説

休む罪悪感が出る心理学的な理由

働くこと、前向きに動くことは良しとされる世間の風潮があると、どうしてもその逆の

動いていない、何もしていない、怠けている状態はダメだ

と無意識に感じられます。そうなると本当は疲れて何もしたくない、休みたいにも関わらず、その状態の自分、ゆっくりしたい自分を無意識に否定してしまい、結果として休んでいると罪悪感が出てきます。

特に完璧主義傾向が強い方ほど休む罪悪感を持ちやすいのは、

  • 頑張らないといけない
  • 動いていないといけない

という価値観が強いからこそです。

また、理想・目標とする自分と、現在の自分との差が大きい場合、疲れていても休んでいる場合ではない、もっとやらなければならないという思いが出やすく、焦りや不安感が強くなって上記の思いを持ちやすいです。

休む罪悪感を緩める・クリアにする方法

これを改善する方法はシンプルで、

プラスの状態の自分も、マイナスの状態の自分も両方受け入れる

ように意識するだけです。

人であれば頑張って動ける時もあれば、疲れて休みたい時もあります。前向きな時もあれば後ろ向きな気分になるときもあります。積極的になれる時もあれば、消極的になる時もあります。つまり

動きたくない、何もしたくない自分を受け入れる

よう意識すると、休んでいても罪悪感は出てきません。

時には何もせず、なまけるのも良いよねと思っている人は、休む罪悪感は決して出てきません。

無理に頑張っていると反動で動けなくなる

仕事や家庭で、無理に頑張り続けると、その反動でどうしても動けなくなることがあります。

例えば私自身以前仕事を辞めた後、ほぼ部屋に2ヶ月ほどひきこもって生活していました。

この時は身体は動いていなかったのですが、今のままではダメだ、早くなんとかしないとという焦りも強く、気持ちは落ち着いて休めていない状態でした。

ただ、本音の部分では何もしたくなかった時期だと感じます。というのも、辞めた仕事について、

  • その仕事で頑張らないと自分の将来が無い
  • 周りの人に認められるために頑張っていた

ところがあり、少し無理して頑張っていたんですね。その反動でその後何もしたくない気持ちが出てきていました。

成長するためには頑張りも必要な時期がありますが、無理が強いとその反動として休みたい気持ちも強くなります。

ですので休みたい気持ちが強い方は、今の生活で無理が強くないかどうかも振り返ってみて下さい。

環境の影響は強い

落ち着いて休めるかどうかは、周りの人や、環境の影響も大きいです。

例えば職場で有給を取るのを煙たがれるような環境だと、必然的に休みにくくなります。

土日に休んで罪悪感を持つ人はあまりおらず、平日や他の人が働いている時に休むとどうしても罪悪感が出てきやすいです。

人は周りの人からどうしても影響を受けますので、環境を変えるのも1つの方法です。いつもいる町、部屋だと気持ちも切り替わりにくいです。

私自身7月に北欧スェーデンに行ったことがありますが、あちらの人はバケーションを2ヶ月ほど取るのが通常ですので、町にはゆるい空気がただよっていました。公園に行くとひなたぼっこをして何もしない人が沢山いましたので、その環境の中だと休む罪悪感は出てこないです。

公園で寝そべっている人々の写真

公園でひなたぼっこするスウェーデンの人々

また、南の島も非常におすすめです。屋久島に行ったことがありますが、キャンプ場には何もしなくても許される空気感が漂っていました。

他人が働いている時に休むと罪悪感はどうしても強くなるので、そんな時は環境を変えるのも1つの方法です。

新しい考え方を取り入れる

休む=停滞して何も生まれないともいえますが、休むことでまた新しい活力が出てきます。

例えば緊張感が続くと夜も眠れなくて休めなくなりますが、そうなると結果として次の日に良いパフォーマンスを発揮できません。

自律神経を整えるためには、緊張とリラックスのバランスが非常に大切で、緊張しっぱなし(頑張りっぱなし)だと気持ちが切れてしまいます。

ですので、休みは次の良いパフォーマンスを生むために必要不可欠なものという考え方を取り入れると、休む罪悪感はやわらいできます。

まとめ

休む罪悪感が出る時は、何もしたくない・なまけたい・ゆっくりしたい自分も受け入れていってみて下さい。人であれば出てくる自然な感情です。

特に今の生活で何らかの無理をしている方は、その反動で何もしたくない気持ちが出てきやすいです。

自分に対して休む罪悪感があると、同様に休んでいる他人にも厳しくなります。有給をとっている人が強く気になったり、その人に嫌悪感が出てきたりします。

休む罪悪感が緩むと、あなた自身も、あなたの周りの人も楽になります。

休む事で身体だけでなく、気持ちもリフレッシュして新しい発想がわきやすくなるメリットもあります。

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  • この記事を書いた人

井上 隆裕

ジョイカウンセリングスクール代表。福岡にて心理学・コミュニケーションセミナー、心理カウンセリングを実施。2004年よりプロとして活動してます。プロフィール

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