心理カウンセラーの井上です。
今回は以前のカウンセリング講座・絵画療法で、受講生の方に描いて頂いた絵を交えながらアートセラピーの効果を紹介します。
「心の形を自由に絵にしてみて下さい」と私がお伝えし、クレヨンでA4用紙に描いて頂きました。※ご本人の承諾を頂き掲載させて頂いております。
1 心の中のキーワードが見つかる
何気なく描かれた絵を通して、その方と会話を深めていくと様々な発見があります。

Aさんのアート
Aさんは、「なんでこういった絵を描いたかわからないですね」とおっしゃっておられましたが、絵の中の気になるところをお伺いすると、「赤の中に混じっているピンクの部分」。
「ピンクはどんなイメージですか?」と聴くと、「もうすぐ2歳になられる女の子のお子さん」のイメージ。さらに赤のイメージを聴くと、「家族の女性」のイメージ。Aさんはその絵を見ていると「少ししんどい感じがする」とおっしゃられました。
そこからさらにお話を深めてお伺いすると、特に奥様との関わりで気になっておられる事をシェアして頂きました。
「家族の中の女性との関わり方」という心のキーワードが、絵を通して会話することで浮き上がってきます。
Aさんのご感想です。

2 自己表現になる

Bさんのアート
絵を描いただけでBさんから、「なんだかスッキリしますね」という言葉。
というのも絵を自由に描くだけで、自己表現になるからです。アートセラピーは芸術療法の1つです。音楽や絵画は、自分自身の言葉にしづらい思いや感情を自由に表現できます。
普段生活していると、言いたいことを抑えないと場が回らなかったり、周りに合わせざるを得ないような時もあります。自己表現の機会が少ないと当然うっぷんも溜まってきます。また、自分自身は本当はどう思っているのか、どう感じているのかが見えなくなって自分が実感出来ず、生き心地が悪くなることもあります。
言葉ではない、アート(絵)で自分の心を自由に描くだけで自己表現になります。人は、自分のことを自由に表現出来る場があるだけで、安心できます。
Bさんのご感想です。

3 気持ちがスッキリする(感情が浄化される)
自己表現出来ると、それだけで気持ちがスッキリします。
Bさんは描かれたアートを通してこんな風におっしゃられていました。
「ハートの中の特に水色の部分が大事。水色は冷静さのイメージ。今までの仕事で冷静でない時があった。そんな時に落ち着いて状況を見ることで、もっと良い結果を作っていくことが出来ると思う」
さらに冷静でなかったときの事を詳しくお伺いすると、仕事だけではなく、プライベートでストレスが非常に強かった時のことをお話して下さいました。いきなり辛いことは話しづらいものですが、絵を通して適切にお伺いしていくと言いにくいことも話しやすくなり、その結果その気持ちが浄化されるというメリットがあります。
プラスアルファ
この時はお2人での受講だったため、お互いの絵に対して相手の方がハッピーになれるような絵をそれぞれからプレゼントして頂きました。
AさんからBさんへのプレゼントアート。
四つ葉のクローバーは旦那さんのイメージ。Bさんは旦那さんの事は一言も言われなかったのですが、Aさんは仲が良さそうに感じ取られプレゼントされました。これがBさんにピッタリで、Bさんは満面の笑み。
BさんからAさんへのプレゼントアート。
Bさんはピンクの円をさらに白のクレヨンで塗られ、柔らかい円のイメージの絵をプレゼント。Aさん自身が描かれた絵は、V字型の勢い良く放出している赤のイメージがしんどいと言っていたこともあり、喜ばれていました。
まとめ
アートセラピーの主な効果として、
- 心の中のキーワードが見つかる
- 自己表現になる
- 気持ちがスッキリする(感情が浄化される)
があります。
興味のある方は、是非一度体験されてみて下さい。