心理学の実践方法

感情の起伏が激しいときの対策7つ

2015年2月7日

ひどく落ち込んだり、逆にハイな気分になったり感情の起伏が激しいと、とても疲れます。

気持ちが強くマイナスになっている時も、ハイテンションになっているときも多くのエネルギーを使うためです。

仕事場や友達の前では感情の起伏は抑えられても、恋人や家族には抑えられない人は多いです。

突然怒ったり、突然落ち込んだり、昨日と今日で言っていることが180度違ったり、気分の波がとても強いと、それが原因で離れていく友人や恋人もいます。

この記事では、自分自身の感情の起伏が激しい時にそれを治す、心を落ち着かせる方法を7つ紹介します。やりやすいもの、簡単に出来るものから順に紹介していきます。

1 アロマ(香りの力)を利用する

香りは、「理屈抜きに気分を変えてくれる」というメリットがあります。

なぜ落ち込んでいるのか、落ち着かないのか原因がわからない・考えられない状態の時もあります。そんなときに香りは一瞬で、気持ちを変えてくれます。

女性には、以前交際していた男性が使っていたのと同じ香水をつけている人とすれ違うと、思わずついていきそうになるという人もいます。

やり方は簡単です。好きなアロマオイルをテッシュに2.3適落とし、テッシュを振って部屋に香りをなじませる方法が手早くできます。

使うアロマオイルは、ベルガモットがオススメです。なぜかというと、ベルガモットには

気分が落ち込んでいるときはそれを和らげ、気分が高まっているときはそれを落ち着かせてくれる

という、気持をニュートラルな状態に戻してくれる作用があるからです。(ちなみに食欲がないときにはある状態に、食べ過ぎなときにはニュートラルに戻してくれる作用もあります。)※この効果があるのはエッセンシャルオイル(100%自然のもの)だけで100均のオイルにはこの効果はありません。

ベルガモットは柑橘系でさわやかな香りなので、私自身もカウンセリングで初めてのクライアントの方とお会いするとき、よくこのオイルを炊いています。

アロマポットを使うと部屋全体に香りが届きますし、ろうそくの火を見ているとそれだけで心が落ち着いてきます。

2 糖分を減らす

私たちがいつも食べている食事は、体はもちろん脳や心も作ってくれています。

私自身以前教育委員会に関わっていたことがありますが、いつも落ち着かない中学生の昼食は、菓子パンと紙パックの甘いジュースだけというケースが多かったです。

心療内科に精神症状を訴えて訪れた300人中296人が「低血糖症」(糖分の取りすぎの結果)だった。

「心療内科に行く前に食事を変えなさい」青春出版社

というデータもあります。

私自身甘いものは好きなほうなのですが、ついつい食べ過ぎると頭がぼーっとしてだるくなったり、会議などですぐ眠くなったり、集中力が続かなくてイライラしやすくなります。

甘いものをとりすぎると心が不安定になる原因を、抜粋して紹介します。

  1. スイーツなどの糖質を多くとる。
  2. 血糖値が急激に上がり、それを下げようとしてインスリンを出す。
  3. 血糖値は急降下。脳に糖分がいかなくなり、急激な眠気や集中力の低下、だるさを感じる。
  4. 血糖値を上げるためにアドレナリンやノルアドレナリンを分泌。
  5. アドレナリンが分泌されるとイライラしたり怒りっぽくなる。
  6. ノルアドレナリンが分泌されると不安感や抑うつ感が起きる。
  7. それを解消しようとさらに甘いものが欲しくなる。

「心療内科に行く前に食事を変えなさい」より抜粋引用

つまり甘いものをとりすぎると、血糖値が激しく上下して、心も不安定になるという結果が生まれます。

プラス、お腹空いてる時はだれでも機嫌が悪くなりやすいです。米、穀物を中心としたバランスがとれた食事がオススメで腹持ちが良いです。米にも糖分が含まれてはいますが、菓子パンやジュース、スイーツとは比較になりません。

感情の起伏が激しいときには、脳・心を作ってくれている食事にも気を配ってみて下さい。

3 適度な運動と規則正しい生活を心がける

海辺を素足で歩いている健康的な女性の写真

疲れているときは休息が必要な時もありますが、人の体や脳は、元々活動するようにできてます。不自然な休息をとっていると、本来考えなくていいようなことに思いが巡って落ち込んだり、鬱々とすることがあります。

体を動かして汗をかくと、純粋に気持ちも晴れてきます。

ウォーキング・ジョギングをすると同じように体を動かしている人も多いので、そんな人達とすれ違うだけでも元気になってきます。

運動の時間がとりにくい人は、日常で出来るだけ階段や自転車を使ったりして体を動かす機会を作ると、「太らない」&「気分も安定する」という相乗効果があります。身体を動かすと夜もぐっすりと眠れます。

心と体はつながっています。

4 ストレスの元から一旦離れる

感情の起伏が激しいときは、何もしていなくても疲れを感じたり、ストレスでいっぱいの時が多いです。

そんな時は、あなたが怒ったり泣いたりするストレスの元から一旦離れて休んだ後、ストレスの元との関係性を落ち着いて考えて見て下さい。

  • 何か関係性を変えることで楽に出来ることはないのか、
  • そこからの距離を少しでも離せられないか、
  • 本当にその環境に関わり続ける必要があるのか、

ストレスの元から一旦離れることで、単純に楽になりますし、客観的に状況を見やすくなります。感情に囚われることも少なくなります。

5 「我慢」していることを見つめる

光がさす部屋で我慢していることを考えている男性の写真

感情の起伏が激しい方の中には、特に「家族や恋人にだけは我慢が出来なくて感情をぶつけてしまう」という方が多いです。

逆に家族や恋人以外の人と接するときは、「我慢を重ねている」「言いたいことを言わずに抑える」ことが多いとその我慢の反動が家族に現れます。

感情を我慢して溜め込み、溜め込む限界を超えると当然暴発します。

普段どんなことを我慢しているのか、どれくらい我慢しているのか、なぜ我慢しているのか、どのくらい我慢が溜まっているのかをしっかりと見て、暴発する前に別の方法で発散してみてください。好きなことをやって時間を忘れるのがオススメです。その後に我慢せずに済む方法を考える余裕も出てきます。

我慢しすぎると感情が暴発します。我慢しすぎないことがあなたの大切な人や、あなた自身を守ることにもつながります。

6 「こうあるべき」を緩める

私自身20代前半のとき、同じ職場の年配の人にキレて今では考えられない言葉を吐いていたことがあります。

今から考えると、「なぜもっと手本のような人でいてくれないんだ!」というやり場のない自信の無さや、「なぜ先輩なのに丁寧に教えてくれないのか!」という思いからでした。

「年配の人は、手本であるべき。」
「先輩は後輩に教えるべき。」

というような他人にも、自分にも求める「こうあるべき」という思いを強く持っていました。

求めるものが強すぎると周りの人も、自分もしんどくなります。

もし「こうあるべき」という強い思いがあれば、「~であったほうがよい」くらいに緩めると、自分も周りの人も楽になります。

7 未消化の心の問題と向き合う

両親のどちらかが感情の起伏が激しかった場合、「あんな風になりたくない」という思いをとても強く持つ事があります。

ただ、強く「ああなりたくない」と思っていると、なりたくないと思っているようになってしまうケースも。

何度も「ああなりたくない」と思うことで、必然的になりたくないイメージが頭に湧いてきて焼きつくためです。

そんな思いが湧いてくるときは、そのときは我慢するしかなかった感情がうまく消化出来ておらず、心の中にもやもやが溜まってる状態です。それが限界を超えると、感情が不安定になります。

これが消化出来ると、感情も安定してきて、身近な人に機嫌や気分で接することも減ると良いことづくめです。

ただ、未消化の心の問題と向き合うことは、心の体力を使うことです。出来るタイミングとそうでないタイミングがあります。「なんとかしたい」「変えたい」という思いが強いときは出来るタイミングです。

こればかりは友人ではなく、信頼出来るカウンセラーと取り組まれることをオススメします。

まとめ

  1. アロマ(香りの力)を利用する
  2. 糖分を減らす
  3. 適度な運動と規則正しい生活を心がける
  4. ストレスの元から一旦離れる
  5. 「我慢」していることを見つめる
  6. 「こうあるべき」を緩める
  7. 未消化の心の問題と向き合う

感情の起伏が激しくで疲労するとき、「なんとかしてくれ!」という自分から自分への心のサインでもあります。そんな時は感情が溢れる前に紹介した方法を実行してみて下さい。

感情の起伏が激しい人は、エネルギーが強い人が多いです。ご自身の心と向き合いクリアにしていくことで、そのエネルギーを他に活かしていくことができます。

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  • この記事を書いた人

井上 隆裕

ジョイカウンセリングスクール代表。福岡にて心理学・コミュニケーションセミナー、心理カウンセリングを実施。2004年よりプロとして活動してます。プロフィール

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