
アートセラピー自由画の作品写真
アートセラピーが怪しいと感じられるケースは3つあり
です。アートセラピーを受けている本人が怪しいと感じられるよりも、身近な人が心配になって怪しいと感じられることが多いです。
この記事ではその詳細と、怪しいものとそうでないものを見分ける方法を解説します。
1 資格商法としてウソをつかれ、高額な受講料を支払うケース
これは単にアートセラピーを体験するだけでなく、実際に自分自身が使えるようになり、仕事につなげるタイプの資格取得講座です。
受講料がどうしても高額になり、合計で90万円を超えるコースも実在します。
もちろん真っ当な資格取得講座もありますが、問題は資格取得すれば仕事がありますよとウソをつかれて受講を促される場合です。この場合は怪しいと感じられて当然です。見分ける方法は次の通りです。
仕事になると言われた場合、事実関係を明確にする
実際問題アートセラピーを学んで、それを仕事にするのは、会話のみの心理カウンセリングよりもハードルが低いです。そのため仕事につなげるのは不可能ではありませんが、基本的に自分で独立開業して自分で集客する必要があります。
どこかにアートセラピストとして雇われて仕事につなげる難易度は、非常に高いです。アメリカであればアートセラピストの州立資格があり、病院にアートセラピストが常駐しているところもありますが、日本ではまずそのようなセラピストは見られません。
もし資格取得後に仕事につながると言われた場合、
- どんな場所でのどんな仕事なのか
- どのくらいの労働時間で、どのくらいのギャラなのか
- ボランティアなのか、仕事なのか
は明確にされるのをお勧めします。
スクールによっては過去の受講生の活躍先を進路・就職先と記載し、実際はほとんどがボランティア先という事も十分に考えられます。
アートセラピー講座を受講後は仕事につながると言われた場合、上記のように事実関係を明確にすれば怪しい感じは消えます。
基本のラインとして、スクール側は受講生が多い方が利益に繋がり、資格取得後に仕事があるように見せれば、受講意欲が高まることは認知しています。それを踏まえた上で、ウソを言っているようであれば怪しさ満点ですので、その講座、スクールは避けるのをおすすめします。
受講料が高額なのが気になる場合
例えば奥様が専業主婦で、20万円以上の高額なアートセラピー講座を受講したいと言われた場合、アートセラピーを知らないご主人様にとっては怪しいと感じられるのが自然です。
この場合はアートセラピーの問題というよりは夫婦間の問題になりますので、ご主人さまが納得できないのであれば、奥様に受講料を稼いでもらえば良いです。
2 受けている本人がカウンセラーに依存し、高額な費用を払っているケース
これはアートセラピーに限らないのですが、依存体質が強いのに加え、苦しさが強くて正常な判断ができなくなると、
- 高いなら価値があるはず
- お金を払えば楽になるはず
という心理が働き、ボッタクリのような高額のセラピーを受けてしまうことがあります。
これを防ぐにはまず心理カウンセリング(アートセラピー)の相場を知っておくことです。
費用の相場は、地方であれば60分6,000円、都市部であれば60分8~9,000円程度です。時間に比例して高くなり、90分だと9,000円、(都市部だと13,000円程度)が相場です。
ベテランカウンセラーなら相場の2倍の費用までならあり得ますが、相場の3倍、60分2万円を超えるようなセラピーは、弱みに付け込んでいる価格設定と判断できます。
知人が相場以上のアートセラピーを受けるのにハマっていると、心配になるのも無理はありません。
本人が借金をしていないのであれば本人のお金をどう使おうと本人の自由ですが、放っておけないのであれば相場を本人に伝えるか、あなた自身がその方の話を聞いて寄り添う関わりで冷静さを取り戻すサポートをするのが良いです。
3 アートセラピーに関する情報が出されていない
アートセラピーに関する情報がほとんど出されていないと、怪しく感じられて当然です。
- アートセラピーとは、どんなものなのか?
- 具体的に何をするのか?
- どうやって分析・解釈するのか?
- 実際の事例
などがウェブサイトでアップされていないと、意味不明なものに感じられて怪しく見えます。
アートセラピーを学んだ後に仕事につなげている人がいるのであれば、実名が公開されているか、独立開業しているのであれば、その人のホームページ(またはSNS)が公開されているかどうかもチェックポイントです。
独立している場合、ホームページまたはSNSは生命線といっても過言ではないためです。
情報がほとんど公開されていないところは、怪しく感じられます。
アートセラピー自体は心理学的に確立されている心理療法
アートセラピーとは、心理療法の1つで、絵画療法または芸術療法(絵画療法、音楽療法、造形療法、ダンスセラピーなど)全体を現します。
いずれも心理学的に確立されたもので、世界中で使われています。(分析にはユング心理学が使われるケースが多いです)
心理カウンセリングの1つの技法であり、通常分析の観点を押し付けるようなことはせず、自由に描いてもらった絵に対しても、描いた人自身にとってのその絵のイメージを最も大切にします。
効果として自己理解が深まったり、言葉では表現できない思い・感情が表現でき、描くだけで感情の浄化作用が得られることが多いです。
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